佐比内・朴木金山【完結編】 vol,1
チェーンに阻まれた前回。再びチャレンジだ。
前回のお話はコチラ
オレは今、先週と同じ場所の前で立っている。
先週(平成25年5月9日)、朴木沢へ行ったオレは不完全燃焼で終わった。なぜなら、チェーンで通行止めとなっていたからだ。その先にはさすがに進めず、モヤモヤしたまま帰った。
あるかどうか分からないが、坑口を見てみたい!たとえ、無くてもよい。ドン詰まりまで行けば、それでスッキリする。あぁ、見たい。
毎年、佐比内では金山トレッキングを開いている。朴木沢金山コースもある。ならば、この先も入っているハズだ。前回、チェーンに阻まれスコスコと帰ってからすぐに主催者に、チェーンの先に行ってもよいか問い合わせてみた。
主催者さん『あ、いいですよ。でも、クマ・・・単独ですか?・・・・クマには注意してくださいね、お気をつけて下さい。』
あっさり、了解を取った。でも、クマって・・・・・。そりゃー山だし、クマも居るか・・・・でも、熊かぁ・・・。あぁ・・・・熊かぁ・・・・・。
熊にビビリながらも、今、チェーンの前に立っているワケで。念の為、腰には鈴を付けてきた。
このチェーンをくぐれば、リベンジ開始だ!さぁ!突入!
おっと!テケテケンテンテンテンーーー♪
バイクを止めたすぐそばに、ゴルフクラブが落ちているではないか!頭の中で、ドラクエのアイテムゲット時の効果音が鳴った。もし万が一、熊が急接近した場合、最悪これで戦おう!心強いアイテムを見つけ、歩き出す。
トロッコか押し車でも通った道か?比較的、広く歩き易い。山道とはあきらかに違う。
ウォーーーン!ウォーーーン!
!?・・・・なんじゃ!?動物の鳴き声が聞こえる、聞いたことの無い鳴き声だ。結構、大きな鳴き声だ・・・・怖ぇぇぇ。
ウォーーーン!ウォーーーン!
また、だよ。なんの動物だよ・・・、怖ぇぇ。
沢が合流している。道らしい道は無いが、進めばこの奥にも坑口があるのか?
道の脇には、鋭角な石がゴロゴロ転がっている。穴から掘り出した石だろうか?クエスチョンマークだらけだ。
ウォーーーン!ウォーーーン!
あぁーーいい加減、どこかに行ってくれ。あたりをキョロキョロしながら注意深く,ビビリながら進んだ。
守り木のような立派な木が立っている。鹿のような形にも見える。この木は当時を、すべてを知っている唯一の存在であろう。
今来た道を後からパシャリ。右にさっきの守り木。ここは両サイドが平坦になっている。なにか建物、もしくは車両の停車場所だったのか?
なんだこの石は?さすがキリシタンの里。自然の石にまで十字が!それにしても見事な十字だ!
守り木からちょっと登ると、道幅が狭くなり、九十九折と変わった。この先に何かあるのか?登山道のような気もするが・・・・。
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