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失われた川、櫻川を辿る【加賀野編】 vol,1

調査:2013.10.10

盛岡市櫻川跡。加賀野編スタート!

10月10日、旧体育の日だ。例年、体育の日は天気がよい。旧となっても10月10日は晴れるようだ。仕事は午後から、よって午前中に調査。こう気温も高く天気がよいと、ワイシャツのみで行動できる。それにしても暑い、調査開始前から背中から汗が噴出し、ビチョビチョだ。腕まくりをして、失われた川、櫻川 加賀野編に突入だ。

櫻川は中津川から取水しているようだが、どこから始まりなのか分かっていないようだ。『水の記憶を辿る旅。』地図にも途中からしか載っていない。近くまで行けば、なにか分かるかもしれない。とりあえず、前半調査でスタートした附属中学校に行ってみよう。

桜川

その前に、今回のルート確認だ。緑線が櫻川。『水の記憶を辿る旅。』とトレースしてみるとこうなる。現在の地図にはまったく、水路らしきものはない。近くには水路があるが、それが櫻川の名残なのかは分からない。ルートがまったく違うので、加賀野浅岸地区での櫻川は原型と留めていない気がする。すっかり造成され、跡形もなく無くなっている可能性が大である。が、それでも、調査してみよう!

桜川

さて、付属中学校を国道4号線を挟んで立っている。約3ヶ月ぶりの光景だ。緑矢印の方向に櫻川は流れている。今回は、流れてくる方へ、つまり上流へ上っていく探索だ。

ちなみに、目の前の国道4号線、盛岡バイパスは1969年昭和44年に開通した道路だ。よって、それ以前は櫻川が残っていたかもしれない。このバイパスが消滅したきっかけのひとつなのだろうか昭和20年ごろには附属中学校の校庭ど真ん中を流れていたようなので、その間で消滅したようなのは確かだ。

桜川

さて、附属中学校を振り返ると大きめの側溝がある。これは、なごりかもしれない。多少の期待をもって、スタートの一歩。

桜川

細い路地へと進む。この道路自体が跡の気がする。

桜川

写真右側は加賀野活動センターである。テニスコートでは、年配の方々が汗水流し、テニスを楽しんでいる。それにしても、元気だ!その脇を30過ぎの若者(彼らに比べれば若者)が、失われた川を探索している。テニスをしている方々は櫻川の存在をしっているのか?聞き込み調査をしてみたいが、何せ話が長くなると困る、今回は先を急ごう。

桜川

それにしても暑い!10月にしては気温がかなり高い!この道こそ櫻川のようだが、・・・いやな予感だ。

桜川

あぁ、やっぱり、家が建っている。現在の地図で確認ずみだが、すっかり跡がない。

桜川

右折して、その先を確認してみよう。と、その前に、丸で囲んだ側溝は、なんだ?なんだ?と言っても側溝なのだが、まさか真っ直ぐ進まず、これが跡?さらに進み道なりに進む。

桜川

行き止まりだ。矢印のように流れていたと思われるが、跡はない。さすがに敷地内に入ってみるワケにも行かず、ここは諦めよう。

桜川

裏側に回った。やっぱり、跡はない。ただ、地形的に矢印の方向のほうが、低いようだ。よって、流れる要素はある。と言う事。

桜川

周辺の住宅は、古くても築30年といったところか。家が建つ以前は残っていたのだろうか?

桜川

細い路地を確認の為、進んでみる。丸で囲んだところに水路がある。現在の地図でも確認できる水路だ。さっきの丸で囲んだ側溝につながっているかもしれない。

桜川

メインストリートに出る。ここから4号に出る道は最近完成したはずだ。以前の様子は思い出せないが、コチョコチョした道だった気がする。浅岸地区の造成の完成はいつなんだろう?すっかり変わってしまっているが、諦めず辿ってみよう。

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